しょうちゃんのつれづれ日記

日々のお仕事、趣味の将棋と音楽関連(ピアノ・作曲)、読んだ本の感想および社会問題や国内外の政治・経済等に対する批判的な論評(ショウノミクス)などの内容が中心になります。

「働き方改革」に関する勉強会

昨日は夕方から「働き方改革」に関する勉強会に参加していました。
社会保障や労働法がご専門の先生が、先の国会で成立した「働き方改革法(通称)」について、専門的な見地から詳しく説明して下さり、理解を深めることが出来ました。
これらの法律には「過労死」を引き起こすリスク因子が多く含まれているため、非常に危険だと感じましたし、私がこれまでの「ショウノミクス」で取り上げた論点も、あながちピント外れでないことが、再認識できました。
特に、高度プロフェッショナル制度については、今後は国会審議なしに省令等で基準年収の引き下げや対象職種の範囲拡大が可能なため、企業や団体などの組織に対して導入させないことが一番ですが、もし導入された場合には、(個々の従業員が)スクラムを組んで同意しないことが、長時間労働や過労死を防ぐ唯一の回避策だと考えております。

臨床薬物動態のサテライトセミナー

昨日(2018/8/22(水))は「臨床薬物動態」に関するサテライトセミナーに参加していました。
薬学部などでの学部レベルの基本的な内容でしたが、私の知識が穴だらけであることも分かり、大変参考になりました。
出来れば本日からの薬物動態解析に特化したソフトウェア演習がメインのコースに参加したかったのですが、日程が合わずに断念しました。
来年度以降に時間を見つけて参加出来たら、と考えています(楽しみは後に取っておくべき!?)。

漁獲効率解析に関わる勉強会

昨日はCPUE(catch per unit effort: 漁獲効率を表す水産分野の用語)の解析に関する内輪の勉強会(非公式のセミナー)に参加するため、東京海洋大学品川キャンパスに行っていました。
普段はこのようなイベントに出ない主義なのですが、旧知のK門さんに話題提供を依頼されたことと、皆さんの情報提供、特に大学や水産研究所の方々が実務でどのような課題にどのようなアプローチで取り組んでいるのか、を聞きたかったというのが、参加した理由です。
彼の研究室でたくさんの学生を抱えているという事情もあるのですが、参加者も結構多く、内容は盛りだくさんで久しぶりにお会いする方も多かったので、有意義な一日だったと感じております。

「その日のまえに(重松清)」

間隔が空いてしまいましたが、今回の「しょうちゃんの読書日記パート28」は、重松清その日のまえに」です。
家族や友人など過去の出来事も含めて身近な人間の死をテーマにした短編集ですが、それほど重苦しく感じないのは、日常のありふれた出来事として淡々とした筆致で描かれているからかもしれません(それでも後半の作品は涙があふれてしまいましたが…)。
重松清の作風として良く言われているような軽さも特に感じませんでしたので、また彼の小説を読んでみたいと思いました。

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高校の同窓会に参加しました

一昨日は高校の同窓会(卒業年度が同じ同期会)に参加しました。同学年の約3割位の方々が来ており話も弾み、とても懐かしく感じましたが、企業などで際限なく働かされている人がほとんどで(特に男性)、「働き方改革!」とは全く無縁の生活を送っている人が多いように感じました。
残業が多く勤務時間は長いけれども、給料は上がらないため消費は伸びず、アベノミクスによる好景気!というのは、いったいどこの国の話なのだろう?と思いました。
バブル期の再来とも言われていますが、市場金利は長い間ほぼゼロに収束?しており、銀行は貸し出し先が見つからず、企業の設備投資も低調なため、当時とは状況が全く異なる、と考えています。この先日本はどこに向かって行くのでしょうか?

米軍基地問題と沖縄県知事選について

今週のショウノミクス(Vol.72)は、米軍基地問題沖縄県知事選についてです。まず、亡くなった翁長前知事が変節したなどと一部で叩かれていますが、少なくとも知事就任後はブレていないと私は考えます。次に住宅街にあり非常に危険な普天間基地の移設先ですが、歴史的な経緯もあり反米感情が強いため、辺野古など沖縄県内というのは無理があると感じます(基地内外での日本人雇用や地主に対する土地使用料などのプラスの経済効果もありますが…)。
理想を言えば、一定規模の土地がある無人島などが良いと思いますが、現実的でないかもしれません。そこで、次善の策として他の基地に統合するという方法があり、一例として西日本ならば岩国など挙げられますが、物理的に統合不可能な基地が多いのも事実です。さらに、嘉手納などの沖縄県内は反対が強いため、H山元首相が唱えていた県外移設というのが最低限の解決策だと思います。そうなると、条件を満たす地方自治体などが自ら手を挙げる公募方式しか策はないのではないでしょうか?(もちろん、移設費用の大半は国(日本)が負担せざるを得ないと思いますが…)
なお、9月30日に実施が決まった沖縄県知事選挙について、翁長氏の後継者がイデオロギー対決に持ち込んだ場合、いくら弔い合戦でもZ民党が推すS喜眞宜野湾市長に勝てないと思います。このような状況下では誰が後継となるのか、難しい選択を迫られますが、政治家ではなく「安室奈美恵」が良いのでは?とふと思いました。彼女は9月16日に歌手を引退予定なので次の仕事に!と考えましたが(もちろん政治は素人ですが、芯が強くぶれないイメージを持っています)、絶対に出ないと思いますし、炎上しそうな雰囲気ですので、今回はこのくらいで止めておきます(笑)。

期末試験の採点がなかなか終わりません

期末試験の採点がなかなか終わらず、苦労しています。
今学期は延べ4科目(4種類)で、数百人分になります。
採点基準がブレないという前提で、問題毎、ページ毎、個人毎のどれが効率的で速く出来るか比べてみましたが、あまり変わらず、このままでは提出期限に間に合うか?微妙な感じです。
ピアノの練習や曲作り、明日発売(鹿児島時間!)の月刊誌「将棋世界」の購入も当分お預けです。

ディープラーニングの実験をしていました

前期の授業終了から期末試験までのわずかなタイムラグを利用して、オリジナルデータに基づく深層学習(ディープラーニング)の実験をしていました。深層学習は性能が良い、と言われていますが、私の計算(経験)では伝統的な統計モデルや他の機械学習手法と比較して必ずしも良いとは言えないため、原因を調べるのとコツをつかむことが主な目的です。
入力の数が少ない低次元データで、出力が連続変量の回帰問題で試しており、定番のk-fold cross-validationで二乗誤差により評価していますが、中間層の数を増やすのと(各々の中間層における)中間素子数を増やすのではどちらが効果的か?畳み込みのフィルタの適正サイズは(2x2 vs. 3x3 etc.)?プーリングの抽出(集約)は何が良いか(max vs. average etc.)?中間層の活性化関数は何が良いか(sigmoid vs. tanh vs. ReLU etc.)?など、多少コツがつかめた気がします。
とは言え、ついこの前まで良く使われていたauto encoderが利用されなくなったり、リカレントにおける画期的な手法と言われていたLSTM(long short-term memory)がいつの間にかより単純なGRU(geted recurrent unit)に置き換わっていたりなど、流行り廃りが目まぐるしく変化し、時代についていけない、というか分からないことばかりなのも事実です。
今後は現在取り組んでいる水産資源や海洋環境等の諸問題にどのように実装していくか?ということが課題になります。

東京医大をめぐる一連の問題について

本日のショウノミクス(Vol.71)は、東京医科大学をめぐる一連の問題(M科省幹部子息の裏口入学疑惑、毎年?の裏口入学リスト作成、女子受験生への一律減点!etc.)について議論します。
問題発覚の発端となった裏口入学疑惑は決して許されることではありませんが、一方で本当に「東京医大」だけなのか?という疑問を持ったのも事実です。
女子受験生への一律減点についても、「必要悪」と言い張るのならば、なぜ募集要項に明記しないのか?おそらく世間の批判を恐れてのことだと思いますが、きちんと書いてあれば(医学部では地域枠等の優遇措置を実施している大学もあるため)道義的に非難される(i.e. 評判が悪くなる)ことはあっても、ここまで大きな問題にはならなかったと感じます。
センター試験に代わる新テスト導入に際して、学科の記述式問題もそうなのですが、(人物重視、論理的思考力を見るなどの理由で)面接や小論文などの比重が高まると、細かい採点基準を設定していたとしても主観的な要素が多くなるのは紛れもない事実ですので、デメリットの方が大きいのでは?と考えています。

県知事を偶然見かけました

先程キャンパス内で三反園鹿児島県知事を見かけました。
授業(1コマ単発の特別講話)をしに来ていたみたいです。
講義を終えて迎えの車に乗り込むところで、報道陣の囲み取材を受けていました。
今日は良いことがありそうな気もします(笑)。

公職選挙法改正およびIR(カジノ)法案について

今回のショウノミクス(Vol.70)は、先週与党が強行採決した参院公職選挙法改正とIR(カジノ)法案について議論します。
前者は定数6増も問題ですが、一番の問題は合区になった選挙区からの代表が出せないというZ民党の党利党略で、比例区において特定枠という名称で拘束名簿式を取り入れられることです。こんな複雑でおかしなことをしなくとも良い、というのが私の考えで、「庄野案」では合区対象県では6年毎に改選を行う方法を提案します(例:2019年は鳥取と徳島で、2022年には島根と高知で改選を行うなど、イメージ的には定数0.5のような感じです。上記4県の有権者は選挙区で6年に1度しか投票出来ず、憲法上問題になる可能性もゼロではありませんが、各県から代表を選出することが出来ますので、Z民党の主張とも整合します)。
後者は具体的に決まっておらず省令や政令等で定める項目が330もある、という不十分な点も問題ですが、入場制限のカウント方法やカジノ内で顧客にお金を貸すことが出来て債権を別の業者に転売?可能、というおかしな条項が盛り込まれています。また、週3日(月10日)という入場制限も日付をまたいで24時間単位で数えるすると倍の日数になりますし、富裕層に限定するがカジノ場で金貸し?を行う、というのは、意図が私には全く理解不能です。さらに、当面は国内3ヶ所に限定するが3年後に見直しするというのは、なし崩し的にカジノ場が増える可能性が高いですし、カジノ場の候補となりうる都市ごとの経済効果の試算を実施していない?というのもインバウンドを目的にしている以上、片手落ちと言わざるを得ません。あまりに拙速過ぎる、というのが私の率直な印象で、撤回を求めたいですね!

豊島八段が初タイトルの棋聖獲得

豊島八段が羽生棋聖との第5局に勝利して通算3勝2敗となり、タイトル挑戦6回目で初タイトルの棋聖位を獲得しました。
最終局は相掛かりの出だしから角換わり腰掛け銀になりましたが、豊島八段が争点の4筋に飛車を回して受け、その後の羽生竜王の遠見の角打ちを無力化した感じで、後手番での完勝はさすが「序盤、中盤、終盤、隙がない!」と思いました(明日の授業の予習をしながら?、棋聖戦棋譜並べをしていました)。
羽生竜王のタイトル通算100期がお預けになり残念ですが、一方で豊島八段が無冠というのも実力を考えたらおかしな話で、どちらが勝ってもおかしくない、と考えていました。
羽生竜王には、今年の竜王防衛戦での通算100期獲得を期待したいです。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180717-00000601-san-cul

西日本豪雨による被災者の住宅再建策

こちらも間隔が空いてしまいましたが、本日のショウノミクス(Vol.69)では、西日本豪雨で被災された方々の生活支援策について、特に住宅再建等について気になったことを記述します。現状では、道路や水道などのライフライン復旧、避難所での食料等の配布、熱中症やエコノミー症候群の予防などが優先されると思いますが、これらが一段落した時点で問題になるのが住宅再建だと考えます。住宅に関する損害保険は、火災保険、地震保険家財保険などに分かれており、それぞれカバーする範囲が狭く、相互連携がうまく出来ていないような気がします。
今回のケースでは、地震保険はもちろん適用外ですし、火災保険に水災が含まれていない場合に(土砂崩れなどによる家の損害は)保障されません。火災保険では水災に対する保険料が非常に高いため、古い家屋などでは水災のオプションに入っていない場合も多く、家を失った後に住宅ローンが残る、というケースが、これまでの大規模災害において数多くありました。
国による被災者生活再建支援制度もあるのですが、支給額は最大300万円(自宅が全壊して建て替えを行う場合)、とこれだけではとても足りませんし、赤十字などによる義援金の配分もおそらく似たような金額だと思います。
そこで、自動車やバイクの自賠責保険のような強制加入の保険制度、すなわち地震や火災、台風などの大雨、土砂災害なども含めた強制加入の住宅の総合保険制度を実施すべきではないでしょうか?一戸建てと集合住宅、持ち家と賃貸などで状況が異なるとは思いますが、マンションのような集合住宅でも賃貸の場合は(家賃に上乗せされると思いますが)持ち主が一括でかければ済む問題ですし(分譲の場合は各戸負担が原則)、早急な対策が必要だと考えています。
東日本大震災の際もそうですが、主な長期的な問題は職探しと住宅再建だと思いますので、是非検討していただきたいです。

今月初めてのピアノ練習(2018年7月)

今月最初のピアノ練習は、桐朋学園の依嘱による現代ピアノ曲集シリーズです。押し入れの引っ越し段ボールを整理していた時に、バルトークのミクロコスモスと一緒に発見!しました。
全部で3冊(子供用が2冊、大人用?が1冊)あり、難易度は玉石混淆ですが、初見で弾けるような易しい曲から八村義夫彼岸花の幻想」のような全音でいうところの難易度レベル6++に該当するような難しい楽曲まで、総勢40-50人の現代作曲家(全て日本人です)のピアノ作品が集められています。1950~70年代に作られた曲が多いためか十二音技法による作品も幾つかあり、明瞭な調性を持つ音楽は少ないのですが、中にはプロコフィエフを思わせるような転調を繰り返す作品も見受けられます。
日本民謡の音階やメシアン全音階、現代フランスの作風等、子供用の作品といえども各々の作曲家の個性が出ているように感じました(特に小山清茂、野田輝行、三善晃湯山昭ら)。
その他にも伊福部昭のピアノ組曲や入野義朗のピアノ曲などの楽譜が出てきたため、少しずつ練習していきたいと思います。

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「奨励会(橋本長道)」

だいぶ間隔が空いてしまいましたが、今回の「しょうちゃんの読書日記パート27」は、橋本長道著「奨励会」です。奨励会とは10代~20代の青少年?が多数在籍している将棋のプロ棋士を養成する機関で(女性もいますがごく小数です)、原則26歳までにプロになれなければ(もしくは21歳までに昇段できなければ)「強制退会」という厳しい生存競争にさらされています。
この本はプロ棋士養成機関である奨励会の実態を描いたノンフィクションですが、著者の橋本氏は「サラの柔らかな香車」という将棋を題材にした小説でデビュー(小説すばる新人賞受賞)しており、著者自身もかつて奨励会に在籍していたそうです。
私自身、今度生まれ変わったら奨励会に入って将棋の棋士を目指したいと考えていたのですが、コンピューターが人間よりも格段に強くなってしまった現状では、プロ棋士に昔ほどの価値を見出すのが難しいような気も致します(将棋は取った駒を使えるため非常に複雑であり、こんなにも早くコンピュータが一流のプロ棋士に圧勝!するとは全く想像できませんでした)。
現在は、アマチュア強豪がプロ棋士になるための編入ルートと呼ばれる試験制度が存在するのですが、会社員などの安定した生活を捨ててまで挑戦するのは得策でないと考え、受験資格がありながらプロを目指さない人が増えてきていることには驚きを禁じ得ません。もしかしたら、収入面においても将棋棋士というのは魅力ある職業でなくなっているのかもしれませんね!
P.S.プロとアマの段や級は全く別物であり、奨励会入会の最低ランクであるプロ6級でもアマ4-5段(県代表クラス)の棋力が必要、と言われています。

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