しょうちゃんのつれづれ日記

日々のお仕事、趣味の将棋と音楽関連(ピアノ・作曲)、読んだ本の感想および社会問題や国内外の政治・経済等に対する批判的な論評(ショウノミクス)などの内容が中心になります。

公的年金積立金の運用損失

だいぶ間隔が空いてしまいましたが、本日のショウノミクスは先週GPIFが公表した公的年金積立金の運用損失に関するコメントです。H27年度の巨額(5兆3098億円)な損失は重大だ、公表時期を参院選後にしたのは問題だ、トータルでみれば大幅黒字なので問題ない、など多くの意見が出されているようですが、私の考えは異なります。国債マイナス金利等の現状を考慮すると、株式への投資割合を増やすことはポートフォリオの組み方として妥当なのかもしれません。しかし、今後の値上がりが期待される株式に投資する、という方針ではなく、堅実な運用が求められる巨額の資金を株式市場に投入して(アベノミクスの一環として)株価の値上がりを期待する、というのでは、目的と手段を取り違えている、と言わざるを得ません。これは(失敗に終わったという)結果論で申し上げるのではなく、そもそも戦略が間違っていたのではないでしょうか?ハイリスク・ハイリターンの商品(現状では国内債券以外?)への割合を抑えた上で分散投資を継続すれば、資金自体が巨額で中長期的な保有が原則ゆえに極端な損失額は発生しない、と個人的には考えています。