しょうちゃんのつれづれ日記

日々のお仕事、趣味の将棋と音楽関連(ピアノ・作曲)、読んだ本の感想および社会問題や国内外の政治・経済等に対する批判的な論評(ショウノミクス)などの内容が中心になります。

新型コロナワクチンの職域接種における新規受付停止について

多忙で長い間隔が空いてしまいましたが、今回のショウノミクス(Vol.111)は、なぜこのようなことが起こったのか?について議論します。私の意見は、政府が決めた優先順位(1. 医療従事者、2. 65歳以上、3. 一般*)を自らなし崩しにしてしまったことにあると考えます(*基礎疾患のある方は3.で優先されるとのことですが、現時点で基準が明らかになっておらず、自己申告とのこと、混乱を招く可能性もありますが、本日は議論しないことにします)。
自ら決めたルールを破るというのは政治家の専売特許かもしれませんが、医療従事者の接種が進まない中で高齢者の接種を開始し、それも道半ばの状況で一般に手を広げるというのでは、打ち手やワクチンが足りなくなるのも当然ではないでしょうか?ちなみに当初の職場接種の想定は従業員千名以上の大企業などですので、65歳以上の割合は低く、3.の一般のカテゴリーに該当すると思われます。
また、職域接種の先行開始は、打ち手のシフトを引き起こす可能性もあります。開業医は自治体(等で実施する65歳以上、次に一般の接種)、勤務医は職域接種などと分けるならばともかく、パイが限られている状況では、医師が(資金力がある)職域接種にシフトし、その結果自治体での接種が思うように進まない、というのは当然予想出来たことではないでしょうか?
最後に蛇足ですが、大学などで医師免許を有する教員を活用すべき、というのは個人的には少々心配な点がございます。大学病院などで診療を行っている臨床の先生はno problemですが、基礎の教員は(私の共同研究者などの知り合いも)ほぼ全員が医師免許取得後または研修終了後に診察をした経験がない方ですので、イメージ的にはペーパードライバーのような感じで、さすがにこのような方々を現場に投入する、ということはありませんよね(政治家はともかく、委員会などの専門家は熟知している事項ですので、杞憂だと思うことにします)。
P.S. 補足です。予約開始はまだ先ですが、ワクチンの接種券が送られてきて、優先接種の対象となる基礎疾患が列挙されていました。ただし、慢性○○病、△△疾患のような記載のため、定義が曖昧だと思いましたし、分かりにくい(すなわち対象となるかどうか自分で判断しにくい)と感じました。