しょうちゃんのつれづれ日記

日々のお仕事、趣味の将棋と音楽関連(ピアノ・作曲)、読んだ本の感想および社会問題や国内外の政治・経済等に対する批判的な論評(ショウノミクス)などの内容が中心になります。

待機児童問題

今回のショウノミクス(Vol.61)は、教育無償化シリーズの最終回として(無償化の視点からは多少ズレますが)待機児童問題について取り上げます。私の浅学非才ゆえに有効な処方箋が思い浮かばないため、現状把握及び論点整理が中心になります。
まず、待機児童の数が都市部に多く地方で少ない、というのはその通りですが、公表された数を鵜呑みにしてはならない、と思います。例えば横浜市は数年前に待機児童ゼロ宣言をしましたが、無認可保育所に流れた数が多く、職場復帰や就職活動を諦めた母親も多いため、問題が隠されている部分もあります。次に、保育士不足の問題ですが、有資格者110万人のうち保育園等で働いている数は40万人前後ですので、差分の70万人のうち部分的にでも活用!?出来れば、改善に繋がると考えています(一方でハコについては難しく、空き家の活用と言っても都市部では少ないため、それほど効果的でないかもしれません)。
深刻なのは、保育士や幼稚園教諭の給与が安すぎる問題であり、一例ですが、人件費に充当するという制限付きで政府や地方自治体が(認可保育園や質の高い無認可保育所に対して)助成を行う、という方法も考えられます。小学校にもひけを取らない重労働で責任の重い仕事だと感じますが、なぜこのような低すぎる給与という状況が起こってしまったのでしょうか?また、待機児童の順番の付け方についても、再考の余地があると思います。現状では、産休明けや育休明けの家庭が優先される傾向にありますが、一般に母親が求職中の家庭の方が切羽詰まっていることも多く、このような観点から言えば、就職しやすい資格を持つ薬剤師や看護師などの子供は後回しにする、という考え方もあると思います(慎重な検討が必要ですが…)。
さらに、机上の空論(i.e. 就業規則上)でなく、将来的に1年間の育児休暇取得が多くの企業で普及するようになった場合は、0歳児の預け入れをストップもしくは縮小し、満1歳からにする方策もあります。そうすると、対象となる乳幼児数はかなり減少しますので、結果的に問題の改善に繋がる可能性があります。まとまりのない議論になり、申し訳ありません。
なお、今後の「ショウノミクス」のシリーズものとしては、話題の「憲法改正」などを頭に浮かべてはおりますが、全く白紙の状態です。