しょうちゃんのつれづれ日記

日々のお仕事、趣味の将棋と音楽関連(ピアノ・作曲)、読んだ本の感想および社会問題や国内外の政治・経済等に対する批判的な論評(ショウノミクス)などの内容が中心になります。

「生涯投資家(村上世彰)」

間隔が空いてしまいましたが、「しょうちゃんの読書日記パート22」は村上世彰「生涯投資家」です。この本を読んで、世間が騒いでいた頃の彼のイメージ(欽ちゃん(萩本欽一)に風貌が似ていて「お金もうけして何が悪い」「聞いちゃったと言えば聞いちゃった」「阪神タイガースが村上タイガース!になる?かも」など数々のお騒がせ発言)が180度変わりました。信念を持って行動する人間の凄みを感じるとともに、「鋭い洞察力」「並外れた頭の回転の速さ」「卓越した行動力」を持つ本当にすごい人だと思いました。コーポレート・ガバナンスの重要性を世間に周知したという点だけでも功績が大きいと考えます。
さらに、小学生時代に同じく投資家の父に連れられて香港の会社を見学に行った際のエピソード、東日本大震災の直後に南三陸町に炊き出しに行きハンバーグを千枚焼いて配った話、余波を受けて流産した娘さんの話など、涙が止まりませんでした。また、村上ファンド事件については当時から素人目に見てもインサイダー取引の構成要件を満たしていないのではないか?と感じていましたが、ある種見せしめの国策捜査!ではなかったのか、という印象を持ちました。一面的な見方かもしれませんが、このような有為な人の行動を制限することになった(→有罪判決後は(他から預かった資金を運用する)ファンド・マネージャーを止めて、すべて自己資金で投資しているとのこと)検察に怒りすら覚えます。
話は変わりますが、同時期に実刑判決を受けたホリエモンこと堀江貴文氏にしても、Tシャツをスーツに着替えてモヒカン頭を元に戻していたら、執行猶予が付いたようにも感じられます。モヒカン頭の被告は改悛の情が見られないと判断され、丸めて坊主頭で出廷したら反省していると思われるのか?企業が本業で利益を出すのは正しい方法!だが(汗をかかずに)投資で儲けるのは邪道なのだろうか?私は何か違うような気がします。

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