しょうちゃんのつれづれ日記

日々のお仕事、趣味の将棋と音楽関連(ピアノ・作曲)、読んだ本の感想および社会問題や国内外の政治・経済等に対する批判的な論評(ショウノミクス)などの内容が中心になります。

新型コロナの影響による大学の生活苦境の問題について

今回のショウノミクス(Vol.99)は、新型コロナの影響による学生、特に大学生の生活の苦境の問題について議論します。飲食店などのアルバイトのシフトがなくなって、あるいは少なくなって生活が苦しい、13%ないしは20%の大学生が退学も検討している、との記事を拝見しました。現状ではこれらの問題に特化した給付金などはなく、以前にも議論した、事業主の申請による雇用調整給付金での休業補償に頼るしか他に方法はないと思います。その場合、毎日の勤務時間がある程度決まっているパート等とは異なり、アルバイトの場合は算定の根拠となる平均勤務時間をどのように計算するか、によって大きく変わります。いずれにしても、ハードルが高いことには変わりありませんし、新たに打ち出された持続化給付金も学生は対象外ですので、政府主導による授業料の減免など、何らかの措置が必要ではないか、と考えています。
また、施設・設備費などの返還を求める動きについてですが、多くの私立大学のように授業料と設備費が分かれており、なおかつ施設費がメンテナンスなどの固定費用と学生が教室を使用しないことによる変動費用などにある程度分離が可能な場合には一案だと思います。しかし、こちらもハードルが高く、幾つかの大学が打ち出している独自の給付金の方が現実的ではないでしょうか。私の勤務校でも、オンライン授業受講のためのネット環境等整備費用として、一律5万円の奨学金を給付することになりました。
なお、オンライン授業の準備は非常に大変で、数学の知識を身に付けてもらうためにはどうすれば良いのか、を常に考えていますが、教育効果が対面授業に及ばないことは明らかですので、小中高等学校も含めて教員は難しい状況に置かれていると感じます。