しょうちゃんのつれづれ日記

日々のお仕事、趣味の将棋と音楽関連(ピアノ・作曲)、読んだ本の感想および社会問題や国内外の政治・経済等に対する批判的な論評(ショウノミクス)などの内容が中心になります。

リニア工事の談合疑惑

今週のショウノミクス(Vol.57)は「だんご3兄弟!」ならぬ「談合4兄弟?(大林組・大成建設・鹿島・清水建設)」のリニア工事疑惑についてです(事情聴取の意見が真っ二つに対立していますので、現段階で何が真実なのかは全く分からない状況ですが…)。私の知識が乏しい分野ゆえに奇妙な事を言っているかもしれませんが、ご容赦願います。
リニアモーターカー工事のように高度な技術力が必要な場合、どの会社でも入札可能な一般競争入札ではなく、選定基準を満たす登録業者が参加可能な指名競争入札が通例です。また、建設工事の特徴として、JV(joint venture:共同企業体)という工事ごとに複数の企業等がタッグを組んで事業を行う(i.e. 受注, そして施工などを行うために入札に参加する)ケースが多く見られます。
指名競争入札を最適化問題と捉えると、技術力や安全性などの前提条件を満たす中で価格が一番低いJVが採用されるため、参加予定者間で談合!したり(協力ゲーム?)、情報の非対称性?ゆえに重要情報(入札最低価格)を入手しようと躍起!になったりするのでは、と私は考えます。そのため、思い切って発想を転換し、(線形計画法等に代表されるような)一定の制約条件化における重要な複数の要素の(加重平均などの)総合点で考えることは不可能でしょうか?もっとも、その場合には発注元が(参加予定JVを一同に集めるなどして、これらの条件を平等に)呈示することが前提になりますが…ロゴマークのデザインコンペなどを想定すると分かりやすいかもしれません。
ただし、受注元が民間企業である建設工事よりも国や地方自治体になっている工事の方が圧倒的に多く、同種の工事における受注価格も民間の方がかなり低い(i.e. ある意味税金の無駄遣いと言えるかもしれません)現状では、うまく機能しないような気も致します。