しょうちゃんのつれづれ日記

日々のお仕事、趣味の将棋と音楽関連(ピアノ・作曲)、読んだ本の感想および社会問題や国内外の政治・経済等に対する批判的な論評(ショウノミクス)などの内容が中心になります。

「就活指針(ルール)」の廃止について

だいぶ間隔が空いてしまいましたが、今回のショウノミクス(Vol.73)は、経団連会長が示した「就活指針(ルール)」の廃止について取り上げます。2021年春の入社対象者から適用との意向ですので、現在の大学2年生(大学院修士課程修了後に就職する学生は現在4年生)から対象となる予定ですが、私はこの方針に反対です。
まず就活指針廃止のメリットですが、企業・学生の双方ともに柔軟なスケジュール設定が可能、ということが挙げられます。一方、学生側から見たデメリットは、いつから就活を始めて良いか分からなくなり、場合によっては大学入学直後から内定を得るまでエンドレスで活動しなければならなくなる(かもしれない)、その結果、学業がおろそかになってしまう(勉強どころではないのかもしれません)という点です。
企業側から見た弊害は、歯止めがなくなると資金やエネルギー(ヒューマンパワー)を多く投下出来る大企業が圧倒的に有利になり、中小零細企業における人材確保が今まで以上に難しくなる、と予想される点です。このように、メリットよりデメリットの方が多いのではないか、と考えています。
私が考える対案は、現在の2段階方式(3月1日に会社説明会解禁、6月1日から実質選考開始)を修正し、すべて大学3年生および修士1年生の春休み(3月1日)から一斉にスタートする、という方法です。選考プロセスにある程度の時間を要するため、現状よりはフライングする企業の数が減り、多少なりとも公正かつ適正な選考が期待出来るのではないか?と考えている次第です。

経団連会長、就活指針取りやめる考え 選考解禁の縛りも(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース