しょうちゃんのつれづれ日記

日々のお仕事、趣味の将棋と音楽関連(ピアノ・作曲)、読んだ本の感想および社会問題や国内外の政治・経済等に対する批判的な論評(ショウノミクス)などの内容が中心になります。

共謀罪法案

本日のショウノミクス(Vol.41)は、中間報告という参議院の委員会採決を省略したトリッキーな方法で成立してしまった、治安維持法の再来とも呼ばれている「共謀罪法案」についてです。
以前にも一度ショウノミクスで取り上げていますが、現行の刑法で十分カバーできるために必要ない、というのが私の意見です。
一般市民も捜査対象になり人権侵害のおそれが強い、憲法で保障されている思想信条の自由を侵害する、676から277に絞った対象犯罪の選定理由が不明、法相の答弁がとんちんかんで支離滅裂、数の力の横暴で成立プロセスが乱暴、など多くの問題が指摘されていますが、私が考える一番の問題点は、共謀罪の構成要件が明確になっていない(きちんと定義されていない)という点です。
そのため、警察(政府)が黒と考えたことが黒になり、違法捜査(という言い方は正確でないかもしれません。現行の法律で違法捜査に該当する事項)が今後なし崩し的に行われる危険性がある、と考えます。
時間の経過とともに共謀(きょうぼう)罪の凶暴(きょうぼう)性が明らかになってくると思いますので、捜査権の乱用が行われることがないように我々がしっかりモニターすることは重要ですし、一例ですが裁判員裁判などを通じてこの法律の不適切な適用に歯止めをかけていくことが必要ではないか、と考えています。