備忘録を兼ねた「最尤法」再考です。もちろん数学科などでは必修ですし、一般的な数理統計学のテキストでは必ずと言って良いほど触れられています。
しかし、これらの教科書の記述は多くの場合に初心者向けとは言えず、必然的にハードルが高くなっているような気が致します(唯一の例外が「入門はじめての統計的推定と最尤法」(東京図書, 2010)になるのかもしれません)。
私も昨年度までのRやEXCELソルバーを用いた水産資源解析の演習を中心とした授業では、二項分布の尤度関数と対数尤度関数の最大化を行い結果を比較する?、i.i.d.で正規誤差の場合に最尤法と最小二乗法と対比させて情報量規準によりモデル比較を行わない場合は最小二乗法で十分であることを例示する、など工夫を試みてみたものの、理解が深まったかどうかは自信がありません。