しょうちゃんのつれづれ日記

日々のお仕事、趣味の将棋と音楽関連(ピアノ・作曲)、読んだ本の感想および社会問題や国内外の政治・経済等に対する批判的な論評(ショウノミクス)などの内容が中心になります。

加計学園の獣医学部新設をめぐるプロセスについて

このところバタバタしていて間隔が空いてしまいましたが、今回のショウノミクス(Vol.38)は加計学園(岡山理科大学)の今治市での獣医学部新設をめぐるプロセスについてです。前文科次官と官邸の主張が真っ向から対立しているため、文書の存在の有無についてはコメントしませんが、政府の圧力があったのか否か、という観点から言えば、私が考えるポイントは以下の3点です。
1. 国家戦略特区を利用した8日間という募集期間(および周知期間)が適当か?2. 「広域的」という表現を利用して、参入に意欲を示していた京都産業大学を締め出した方法が適切か?3. 今治市からの用地の無償譲渡(37億円)および大学の事業費の市と愛媛県の半額負担(96億円)が妥当か?(A倍総理と加計学園理事長が留学時以来の友達という以外の根拠は挙げられるかどうか?)
1.はこのような重要事項の募集期間や周知期間としてあまりにも短すぎると思います。2.は本質的で「近隣地域に獣医学部が存在する場合(隣県の大阪府立大を指す)」という意味の制約が無ければ、おそらく京産大は応募していたと思われます。ちなみに、鹿児島大学には獣医学部があり(山口大との共同獣医学部ですが)定員30名を有しており、隣の宮崎大学にも獣医学科があります(定員は同じく30名)。このことからも隣接地域に獣医学部があってはならないという趣旨が私には理解出来ません(もっとも今回の定員160名というのは多すぎるかもしれませんが)。3.も重要な論点で、M友学園問題とは額が1ケタ異なります。新聞によっては、過去にも類似の事例があったと書いていますが、前例があるから何をやっても許される、ということにはならないと思います。巨額の税金の使途を秘密裏に決めて良いのでしょうか?