しょうちゃんのつれづれ日記

日々のお仕事、趣味の将棋と音楽関連(ピアノ・作曲)、読んだ本の感想および社会問題や国内外の政治・経済等に対する批判的な論評(ショウノミクス)などの内容が中心になります。

奨学金問題(続編)

本日のショウノミクスは、奨学金問題の続編です。あれから政府も方針を打ち出してきたため、以下の記事を見る限り、実現すれば状況は改善しそうな感じですが、給付型は財源の問題もあり、対象を狭い範囲に絞るか、あるいは保留になるかもしれません。今回は少し視点を変えて、奨学金問題の根本的な原因と対策を考えてみます。
奨学金の返済に苦しむ若者が増えたのは、旧日本育英会を独法化して(学生支援機構への名称変更)、独立採算制(とまではいかないものの、赤字を極力出さないという企業論理)を取り入れてからのことです。毎年の収支決算を合わせるためには、利子付き第2種奨学金の拡充や卒業後の未返済者への取り立て強化等が効果的ですが、借りる側からすれば利便性が低下しただけでした。そもそも奨学金制度を融資事業と捉えるえること自体が間違いではないでしょうか?このことは銀行の教育ローンの金利の高さや国民金融公庫等の政府系金融機関の枠の少なさ(殆ど宣伝していない)からも理解できます。
前回の投稿とも重複しますが、収支のバランスは後回しにして必要な学生に必要な額を原則無利子で貸し出す(これは国公立/私立、自宅/自宅外等の項目により以前のようなモデル金額を設定すれば良いと思います)、卒業後に返済が難しい場合は柔軟な猶予を認める、毎年の赤字分はすべて税金で補填する、などの対策が必要ではないでしょうか?政府の英断を切に期待します。